夢
もうすぐ10作目のアルバムを発表する。
タイトルは「月が昇る頃キミは」。
今までのどのアルバムより気に入っている。
それは毎回、作るたびに思うことだが。
出来上がるまでのあらゆる巡り合わせが、そして流れが自然でよかった。
80%ぐらいを熊本で、そのうちの半分を自宅でレコーディングした。
そのことが何よりも最高のサウンド、雰囲気に繋がったと思う。
自分らしさとはいつもすぐそばにあるものだ。
アルバムがCDになるには、最後の最後にマスタリングという作業が必要とされるが、今回その作業をロンドンのアビイロードスタジオに依頼して、仕上げてもらった。
ビートルズの後期の作品が産み出された、いわばロックの聖地だ。
ネットワークが発達したおかげで、日本にいながらにして、憧れのアビイロードスタジオとセッションできる。
僕にこのチャンスを逃す手はなかった。
なぜなら、アルバム「アビイロード」、「レットイットビー」、そしてシングル「ヘイジュード」と出逢ったおかげで、僕は今でも音楽に恋し続けているのだから。
ほんとはロンドンまで行きたかったし、リバプール詣でも恥ずかしがらずにやってのけたいとこだったが、それはまたの機会にとっておこう。
「月が昇る頃キミは」。
やっと夢のアルバムにたどり着いた。
そして今、また次の夢を見ている。