ブーゲンビリア

バンブーフォレストが所有するゲストハウスの灰色の屋根は、満開のブーゲンビリアにすっかり覆い尽くされている。
六年ほど前、始めて種子島のこの宿を訪れた時は、まだ軒から垂れるぐらいだった。
今ではもう、呆気にとられるほどの迫力すらあり、オーナーのナオさんはお茶でも出して観光名所にしようかなどと、コーヒーを飲みながら冗談を飛ばした。
この世でいちばん好きな歌に出てくるブーゲンビリアの花は、まさにこの宿の花。
あれからずいぶん遠回りをして、この島に帰って来たような気がする。
楽しくて、少しせつない遠回りを。
雨もすっかり上がって、波乗りも最高に気持ちよく楽しめた。
旅の道連れは、福井のデザイナー ヒロキと、伊良湖のある意味ギタリストの リョウ。
メンツもいい。
夜はバンブーフォレストで一年半ぶりのライブだ。
短い滞在だが、なによりも雰囲気のいい旅だと思う。