BAR



古都京都でのライブを終え、長屋のバーに紛れ込んだ。

店主により厳選された酒は、どれもひとくせあるものの、それがかえって深みや人のあたたかみが伝わってくるように仕立てられている。

京都らしい味わいのあるバーだ。


ツアーは九州の二本を残すばかりとなった。

車で西へ下りながら、ただひたすら流れを信じて。

あれこれと考えるより、感じることを大切にしながら旅は続いていく。

そういえば、車にはたくさんのアルバムを乗せて来たけど、ほとんどダミアンライスしか聞かなかった。

孤独な時間に明るい空気を差し込むより、ダミアンの寂しげな音楽のほうが、しみじみと何かを分かり合えるからだと思う。


この旅は地味かもしれないが、優しくてゆっくりとしていて、そしてなんとなく物憂げで。

まるでどこからか静かに、魂の声が聴こえて来るような気がするのだ。