sandwich
それはその日に自分にもたらされエネルギーとイマジネーションを、ほとんど使いきってしまうような日々だったのだ。
しかしながら阿蘇の山々に抱かれて一晩眠れば、毎朝まるで生まれ変わったかのようなフレッシュな気持ちで目覚め、マイクに向かうことができたのだ。
ゲストハウス、ベジブリスの素朴なテーブルには、玄米パンの野菜サンドとスープ、それからスムージー。
レコーディングは大好きな作業で、これまでもそのたびに素晴らしい体験をしてきた。
だが今回のそれは、今までに味わったものとはとうてい比べようがないものだ。
4泊5日の合宿で、13曲分のほとんどを録り終えてしまった。
やまちゃんと二人して、毎晩のように繰返し乾杯したエビスビール24本分の空き缶をゲストハウスに残して、5日目の昼には山を降りた。
残りの録音は自宅近くの公民館を一日借りてこなし、その翌日から自宅スタジオにてミックス作業へとなだれ込むように突入していった。
誰のためにでもなく、ただ自分のために、自分を信じてアルバムを作った。
僕をフリーダムへと導いてくれたロックミュージックに、最大の愛を込めて。