イワナイ


ニセコの追加公演も最高にグルーヴし、ローカルの人々とのアフターパーティーは、危うくそのまま朝を迎えかねなかった。

後ろ髪を引かれる思いをかわしながら、陽が昇る前になんとか岩内にたどり着いたのだ。

投宿した友人の別荘ではそのまま布団に倒れ込み、起き抜けにはかけ流しの温泉を思うさまかぶる。
昨夜の楽屋に友達が差し入れしてくれた、手作りのサンドイッチを食べたあとには、馴染みのスキー場に顔を出す。

のんびりとした懐かしい雰囲気の、落ち着けるスキー場。

僕の波長にフィットする。

圧雪車で頂上近くまで上げてもらい、一本だけ贅沢なパウダースノーを滑った。

ノートラック。

作られたばかりのギブソンのギターに弦を張り、ブラックバードを試奏するような。
古いノイマンのマイクロフォンととびきりのヘッドフォンで、弾き語りを録音している時のような気分に似ている。

北海道のピュアな雪はシルク。

どうしても年に一度は逢いたくなるのだ。

南の旅人、雪の虜になりつつある。