ステイゴールドツアーは、駆け抜けるがごとく、あっさりとそのゴールを切った。 沼澤尚は翌日から別のライブに旅立ち、僕はレヨナとその一行を南阿蘇へ連れて行った。 温泉に浸し、カフェにて食事とお茶を与え、南阿蘇の静かな水源に連れ去る。 客人が来熊した時のルーティンだ。 終わりの始まりはいつも阿蘇。 明日からの日常を、僕は僕なりに少しずつ変えて行こうと思うし、それは水の流れのようにごく自然なもので、変えてゆくと言うより変わらざるをえず、僕ですらその流れに逆らうことが出来ない。 音楽と、ライブと、自分が生きる「場」を、ただひたすら平和なものにして、ひとり土に還ってゆくことが、僕の務めだということを知っている。 この旅の途中で、山尾三省に出逢った。 もうすでに他界された彼だか、その書き残した本、「狭い道」というやつに。 三省は屋久島に暮らした人だったから、以前から度々話しには聞いていた。 しかし何故か今になって、しかもこの旅のさなか、その一冊の本は、ある友人の手から思いがけず僕にもたらされたのだった。 これ以上のタイミングはなかった。 本というより、それはまるで予言のようなメッセージ。 これほど誰かに勇気づけられたことは無かったかもしれない。 とても不思議な気持ちで、繰り返し繰り返し文字を追っていた。 奇跡のような出逢い。鉄の偶然性。 思えばこれまで、目の前のことに無我夢中で、ずっと地図のない旅を繰り返して来たような気がする。 いや、やっぱりこれからも同じだろうな。 地図にない道をゆく 僕ら旅人 ステイゴールド。 |
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東田トモヒロのPHOTO DIARY








