ボルボとカマキリ

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ここ数年ツアーに使ってきたハイエースのエアコンが故障したので、ピンチヒッターとしてもう一台のボルボで旅に出る。

金沢の友人から譲り受けた旧車だが、とても気に入っている車だ。

見た目が何より好きだから、新しいアルバムのブックレットにも何度か登場せている。

車は僕にとってバンドのメンバーも同然、親友と言っていい。

ハイエースほどの荷物は載せられないが、ワゴンであるからそれなりにスペースはあり、キャンプ道具や楽器やサーフィンに必要なギアやら着替えなどで車内は一杯になった。

短めの板を室内に収め、最後にロングボードをルーフキャリアにくくりつけていた時に、一ぴきのカマキリと目が合った。

「何処にいく?俺もつれてってくれ。」

「いいよ、とりあえず東、千葉まで行くけど。」

「・・・」

そんなやりとりが出来たかどうかは定かではないにしても、そのカマキリは八月灼熱の陽のなかにおいて、いかにもクールな佇まいの御仁だった。

80年代人類の遺産、名車の名にふさわしいボルボ240よ。どうか無事に3000キロの旅をのりきっておくれ。