カフェ

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長い旅の帰り道、ふと思い立ち、朝早く福岡郊外の海辺にある馴染みのカフェに寄った。

ちょうど店主は自分のためのコーヒーを淹れようとしていて、僕の突然の訪問に驚きながらも豆をもう一人分挽いてくれた。

海を眺めながらコーヒーをすすり、いくらかの他愛ない話を交わした。

僕はトラベルギターを車から引っ張り出して、波の音に音符を重ねた。


コーヒーを飲み干したあとサーフトランクスに着替え、赤いロングボードを借りて穏やかな朝の海へと滑り込んだ。

静かな風が肩を撫でて行く。


寝そべってじっと目を閉じたり、仰向けになってみたり。
時々深く潜っては愛しい海と戯れた。


海から上がるとカフェのシェフは、僕のために特別なモーニングセットを用意してくれた。

カボチャの冷製スープに無農薬の野菜サラダ。朝とれたばかりの魚の切り身に卵焼きとベーコン。それにおむすびが二つ。

風の良く通る窓辺の席に腰を降ろして、開店前のカフェで一人、僕はしばらくすべてを忘れた。